事故やスポーツで顔を強く打ち、前歯が折れたり抜けたりすると、誰しもパニックになってしまうものです。しかし、発生から「2時間以内」の正しい行動によって、その歯を元通りに戻せる可能性が残されています。今回は、いざという時に役立つ「歯を救うための緊急ガイド」を院長が解説します。1. 歯の前に「命」の安全を確認してください歯のトラブルも急を要しますが、交通事故などで頭を強く打っている場合は、まず脳外科や救急外来を優先してください。意識ははっきりしているか激しい頭痛や吐き気はないか鼻や耳から液体が漏れていないか全身の安全が確認できてから、歯科への対応に移りましょう。2. 絶対にNG!歯の寿命を縮める3つのNG行動抜けた歯や欠けた歯を助けるために、「やってはいけないこと」があります。これを知っているかどうかが、復元の分かれ道です。① 歯の根っこ(歯根)を触らない: 歯の根には、歯を骨と結びつける大切な「細胞」が生きています。ここを指や舌で触ると細胞が死んでしまいます。② 水道水で洗わない: 「汚れているから」と水洗いや消毒をするのは厳禁です。水道水やミネラルウォーターは血液と浸透圧が異なるため、細胞が壊死してしまいます。③ 接着剤で自分でつけない: 市販の瞬間接着剤は歯の神経に毒性が強く、本来残せたはずの神経を殺してしまう恐れがあります。3. 歯を救うための「正しい保存方法」抜けた歯や折れた破片を見つけたら、「乾燥させないこと」が最優先です。以下の順序で保存液を探してください。歯の保存液・生理食塩水: 学校の保健室などに常備されています。約24時間の保存が可能です。牛乳(成分無調整): コンビニなどで最も入手しやすく、浸透圧が血液に近いため有効です。お口の中(頬の内側): 何も用意できない場合は、飲み込まないように注意して口の中に含んで運びます。ただしお子様は誤飲の可能性があるので成人の方のみにしましょう。4. タイムリミットは「2時間」!早急に歯科へ完全に抜けてしまった歯を再び根付かせる(再植)ための目安は、受傷から2時間以内と言われています。天然歯が抜けた場合: 条件が良ければ、元の位置に戻して固定することで再び機能する可能性があります。被せ物・詰め物が取れた場合: 土台や歯自体に大きな損傷がなければ、そのまま付け直せることもあります。取れた物は捨てずに持参してください。歯周病が進んでいた場合: もともと骨が溶けていた歯は戻せないことが多いため、インプラントやブリッジなど別の修復案を検討します。まとめ:焦らず、乾燥させず、すぐ電話を不慮の事故で歯を失うのはショックなことですが、現代の歯科医療では適切な処置で復元できるケースが多くあります。まずは「乾燥させずに牛乳に浸す」「根っこは触らない」を守り、すぐに当院へお電話ください。受診までの間にすべきことを具体的にお伝えし、最善の処置を準備してお待ちしております。よしむらファミリー歯科イオンビッグ香芝院 院長会坂 郁代(かいさか いくよ)患者様に満足していただき、笑顔で帰っていただけるよう頑張ります。お口の中で困っていることや、気になることがあればなんでも相談して下さいね。 一生を通じて、また世代を超えて「健康」をテーマにサポートできるように、日々精進していきます。